堕胎児数118 万人の実態把握を
2006/06/08 13:51
6月5日付「やすとログ」で「出生児数が毎年109万人の我が国で年間堕胎(人工中絶)児数が118万人に上っている」とご報告しました。それと関連して、5月12日付「日本経済新聞」によると、妊娠中絶手術を受けた女性をカウンセリングするための指導マニュアルを厚生労働省がまとめたとのことです。
このマニュアルでは、カウンセリングの対象を@母体疾患、A胎児異常、B経済困窮、C未婚、D若年(ティーンエイジャー)、E反復中絶者−−の6グループに分類、特に、C未婚、D若年へのカウンセリングが最も必要としています。
同省の調査によると、妊娠中絶手術を受けた女性をカウンセリングしたことが実際にある医師の割合は25.9%でした。また、カウンセリングをしない理由として(イ)時間がない、(ロ)方法がわからない−−が挙げられています。吉田康人は6月5日の「やすとログ」で「堕胎せざるを得なかった悲しい事情一つ一つを社会全体の課題としてしっかり受け止め対策を講じていくべき」と述べましたが、厚生労働省はこれに対して「カウンセリングによる中絶手術後の心のケア」という答えを持っていることになります。この「答え」についてはさらなる充実を望みます。
ただ、次の点を銘記しておかなければなりません。厚生労働省が把握している妊娠中絶手術は年間約30万件(未成年者は1割強)。つまり、88万件もの堕胎を同省が把握していないことになります。この「悲しい事情」88万件の内容によっては必要とされる「心のケア」も大きく変わる可能性があるし、未成年者による堕胎が1割どころではないことも容易に想像されます。実態把握が急務です。
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