「後期高齢者医療」と「民意」3
2008/05/06 19:27
((2)からの続き)各論もチェックしてみましょう。
「厚生労働省の試算では、」国民健康保険に比べ後期高齢者医療保険制度の保険料は「負担減」になる人々が多いはずです。例えば、基礎年金(年79万円)を受給する独居高齢者の場合、1年間で2万6,000円、夫婦ともに基礎年金(年79万円)を受給する高齢者夫婦世帯は年1万5,000円、平均的な厚生年金(年201万円)を受給する独居高齢者は年2万2,000円も負担が減ることになります。そして、年金収入が年520万円程度までの全世帯で負担減となるとしていました。舛添要一厚生労働大臣も「7〜8割の人々は保険料が下がる」と説明しています。
にもかかわらず、「負担増」を訴える高齢者がこんなに多いのはなぜなのでしょうか?。
市町村によってはこれまで、経済的事情などで国民健康保険料の納入が困難な人に対して支払い猶予や少額ずつの分納を認めてきました。しかし、後期高齢者医療保険制度では、保険料は原則として年金からの天引きになり、各都道府県の全市町村で作る広域連合が条例化しない限りは猶予も分納も認められません。
「人間ドックの受診費助成」もこの広域連合で判断されることになりました。後期高齢者医療保険制度への移行に伴い、自治体がこれまで一部負担していた人間ドックの費用が広域連合の方針で全額自己負担となった市町村は少なくありません。高槻市もその一つです。
さらに、ここでも政治・行政への不信感が頭をもたげます。3年ごとに見直される介護保険料は全国各自治体でその都度、引き上げられてきました。来春には3度目の保険料改定があります。一方、後期高齢者医療保険制度の保険料は全国平均で年額7万2,000円です。こちらは2年ごとに見直されます。「厚生労働省の試算では、」2015年度には8万5,000円まで上がると想定されています。
「負担減」とは名ばかりで、介護保険と同様、後期高齢者医療保険制度も保険料がどんどんアップされるはずとの不信、不安が国民の頭をよぎります。
ところが、2年後、4年後の保険料アップはともかく、現時点でも「負担減」という「厚生労働省の試算」は同省を筆頭に政府・現政権与党の「つくり話」なのではないか?との見かたが強まってきました。さあ、また「いつもの」パターンです(笑)。((4)へ続く)
前へ
次へ