「天使のくれた時間」

2009/12/29 21:40


 米国映画「天使のくれた時間」(2000年。ブレット・ラトナー監督)をレンタルで観ました。ツタヤディスカスで高い人気です。吉田康人もレンタル希望順位を1位か2位で登録していたのですが、実際に送られてくるまでに数ヶ月もかかりました。つまり、非常に多くのユーザーとバッティングしていたということなのです。男女が愛しあうことの貴さ、家庭の素晴らしさ、「平凡な」暮らしの大切さをストレートに私達へ問いかける高人気にも頷ける作品です。

 成功を夢見て恋人ケイト(ティア・レオーニ)と別れロンドンへひとり旅立ったジャック(ニコラス・ケジ)。13年後、大手金融会社社長として優雅な独身生活を満喫していました。クリスマス・イブ、昔の恋人ケイトから電話がありました。しかし、かけなおすことはしませんでした。そしてその夜、自宅で眠りについたジャックが目覚めるとケイトと我が子2人に囲まれた家庭人ジャックになっていたのです。 昔の恋人との 「もうひとつの人生」を体験することで本当の幸せに目覚めるビジネスマンの姿を描きます。

 原題は「The Family Man」です。しかし、「天使のくれた時間」という邦題にも惚れ惚れします。天使がくれたこの時間によってどうなるかはネタバレになるのでここでは申しあげられません。こんな時代だからこそ、いわゆる「平凡な」暮らしがどれだけ掛けがえのないものか、私達の胸に突きささります。吉田康人は、「真に平凡な」家庭生活の貴重さ、難しさが改めて問われる時、日本人の新しい「坂の上の雲」探しがこの国で始まると思っています。
前へ 次へ