「さまよう刃」

2010/06/26 17:26


 ランチ仲間のさわぴぃときょうこちゃんとから前にお薦めいただいた映画がDVD化されるのを待って、観ました。邦画「さまよう刃」(2009年。益子昌一監督)をレンタルで。

 ある日、長峰重樹(寺尾聰)の中学生になる娘・絵摩が未成年の少年グループから凌辱されたすえ荒川で無惨な死体となって発見されます。最愛の娘を失い絶望に打ちのめされる長峰へ「犯人は菅野と伴崎である」との匿名の密告電話。半信半疑で伴崎のアパートに向かった長峰はそこで、犯行の一部始終を収めたビデオテープを発見してしまいます。

 「少年犯罪と少年法をめぐる問題を扱った」との評価もありますが果たしてそうでしょうか?。それらによらず、子供を持つ親なら誰でも理解できる「自らが手塩にかけて育てた子供の幸せを阻む者への憎悪」と「人間愛」との葛藤に悩む人間の優しさを表現した作品ではないでしょうか?。吉田康人にはとても、ラストで明らかになる長峰の選択はできません。
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